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干し芋農家が解説!干し芋の保存方法
干し芋好きの方・干し芋ユーザーの方々にとって悩ましい問題が「干し芋の保存方法」でしょう。
干し芋シーズンの冬~春頃になると各SNSなどで、
こんな声が良く聞かれます。
最近は小袋に入った食べ切りサイズの干し芋商品も数多く販売されていますが、ついつい買いすぎてしまって一度に食べきれない、というケースも多いと思います。
開封したら早めに食べるのが良いとは思いつつも、気が付いたら時間が経ってしまっているもの。
今回は今回は日本最古級の干し芋農家ぎんろーがおススメの干し芋を保存するポイントとその方法をご紹介します。
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干し芋の保存期間
まず一般的に干し芋は未開封の状態でどの程度の期間、保存が効くものなのでしょう。
乾燥食品という事で、『長期間保存ができる食品』というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
また以下記事でご紹介した通り、そもそも干し芋は保存を目的に誕生した食品であり、保存食として日持ちがする干し芋は戦中・戦後の食糧難にも数多くの人の命を救ったと言われています。
ですので一般的には「常温保存でも一定期間以上は保存ができる、保存性に優れた食品」と言う事が出来ると思いますが、実際はどうなのでしょう。
実際に販売されている干し芋商品は一般的にどの程度保存できるのか、統計を取ってみました。
干し芋50種類の平均値は約2ヵ月
今まで以下レビュー記事を作成する過程で、各メーカーから発売されている干し芋商品を約50種類ほど購入しています。
これらの干し芋の賞味期限を調べると、約2ヵ月が平均値となりました。
昔の干し芋は乾燥期間も長く非常に硬さのある物が多かったですが、近年の柔らかしっとり系干し芋のブームにより、乾燥期間を短くして水分を残している商品が多い為、保存可能期間が短くなってきている傾向が見られます。
昔は干し芋の保存期間がより重視されていた一方、近年ではスイーツとして認知されつつあり、より食感が重視されてきている風潮がある為、皆さんが想像されているよりも賞味期限が短くなっている傾向にあると言えるかもしれません。
- 『昔』 食感 < 保存期間
- 『今』 食感 >保存期間
また最も賞味期限が短い商品で約1ヵ月、最も長い商品で約10ヵ月とかなりの開きがありますが、これは生産環境や生産工程の違いによるものだと考えられます。
例えば個人農家さんが天日干しで製造しているような生産者さんの場合は無菌状態にする事が難しいと思われますし、その一方で約1年近い保存期間を実現している「月と蛍」さんの「干し芋 ゆみか」は以下特別な技術を使用する事で約1年の常温保存を可能とし、干し芋として初めて「日本災害食」を受けています。
- 特許製法を用いた特殊な機械乾燥
- 微酸性電解水やオゾン空中殺菌装置等を使用
干し芋保存のポイント4つ
干し芋を長持ちさせる為、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。
一般的に干し芋は『温度が10℃以下で直射日光が当たらない冷暗所』が保存に適した環境であると言われています。
ここからは保存に際して気を付けるべき要点を4つに分けて具体的に解説していきます。
1.湿気
先ず干し芋の保存を語る上で外せないのが「湿気」です。やはりカビが怖い干し芋にとって一番の難敵と言えるでしょう。
特に春から梅雨時にかけて温度の上昇と共に湿度も高くなる傾向がありますので特に注意が必要です。
家の中であれば一階より二階、部屋の中であれば低い場所より棚の上の方など、少しでも湿度の低い場所を選んで保管したいところです。
2.温度(直射日光・エアコン)
湿度と共に重要な要素が温度です。日光が当たる場所を避ける事はもちろんですが、特に近年では冬にエアコンを使用する家庭が多い為、室内温度が高くなる傾向にあると言われています。
後述しますが、具体的な保存場所として冷蔵庫または冷凍庫に保存する方法がおススメです。
3.密閉(ホコリ対策・酸化防止)
開封後、食べ終わってからそのまま長く置いておくのではなく、少しでも早くラップなどに包んで保存しましょう。ホコリ等と共に雑菌が付着する事を防ぐと共に、干し芋が酸素と触れる機会を少なくします。
エージレス・脱酸素剤などがあれば使用しても良いでしょう。
4.個包装・小分けに
一定量以上の干し芋が残ってしまった場合は、1つの容器や袋に入れるのではなく、極力別々の容器や袋に分けて保存する事をおススメします。
小分けにしていないと、仮にカビが発生してしまった場合、内装の全ての干し芋に広がってしまう危険性があります。個別の包装に分ける事はリスクの低減と言った意味でも重要です。
また干し芋同士が密着し易いので、食べるときの事を考えて個包装にしておいた方が取り出しやすく食べやすくなります。
干し芋保存 実践レッスン 5ステップ
干し芋の保存に際して注意するべきポイントを確認したら、次は実際に保存するステップを確認していきましょう。
ここでは5つのステップに分けて解説します。
1.準備するもの
事前に準備しておく物は①プラスチックバッグ、②ラップの2つです。
ファスナー付きのプラスチック・バッグとしてジップロックなどが有名です。インターネット等でも購入でき、干し芋以外の食品の保存などでも多方面で活躍します。
2.干し芋にラップを巻く
まず保存したい干し芋にラップを巻きます。
出来る限り個別にラップで巻くと良いですが、今回は2枚の平干しを1つのラップで包んでいます。
ただし、ラップで間仕切りをする事で個包装に近い状況を再現すると共に、食べる際に干し芋同士がくっついてしまう状況を防ぎます。
こちらの写真のように、ラップで間仕切りをしてします。
基本的にラップが包みやすいと思いますが、温めて食べる事を考えてアルミホイルで包んで保存する方法もあるようです。
3.開きやすいように包む
あとは干し芋をラップで包むだけです。
開きやすさを考えてこの時はキャンディーの包み風にしていますが、包みやすく取り出しやすい方法で問題ないと思います。
この際、できるだけ空気が入らないように包む事を意識して下さい。
4.ジップロックで空気を抜いて密閉
ジップロックに干し芋を入れ、ファスナーをしっかりと閉じます。
ここでも極力空気が入らないように気を付けて閉じましょう。酸化による劣化を防ぐ事はもちろんですが、冷蔵庫のスペースも少なくて済みます。
5.冷蔵庫・冷凍庫へIN
最後に冷蔵庫・冷凍庫へ入れて保存します。
冷蔵庫・冷凍庫のどちらで保存するかは、以下の通り想定する保存期間次第で分けるとおススメです。
- 短期保存(数日~数週間程度)は冷蔵庫
- 長期保存(数ヵ月)は冷凍庫
個人的には究極の保存法は「冷凍保存」だと考えており、例えば「熟成干し芋 達磨庵」さんなど一部の干し芋生産者さんでは5年以上の長期保存(熟成)を実現されています。
熟成干し芋セット。
12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月、60ヶ月、特級。
@達磨庵 pic.twitter.com/5DrEeuPo6a— (干)ナマダ(芋) (@namada00) December 6, 2015
冷蔵庫や冷凍庫から取り出した際、干し芋が乾燥して硬くなっている事も多いので気になる際はレンジ等で温めても美味しく召し上がれます。
まとめ
今回は干し芋の上手な保存方法について解説しました。
長期保存の極意としてまとめると、『温湿度が管理された環境(冷蔵・冷凍庫)で小分けにして密閉保存する』ことが大切であると言えるでしょう。
また、こちらの記事では干し芋のカビの見分け方をご紹介していますので併せてご覧ください。
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