日本一のお茶処・お茶の産地である静岡県ですが、他に全国各地に有名なお茶の産地があり、独自のお茶づくり・ブランド化が進められています。



そんな疑問にお答えすべく、静岡の元お茶農家のぎんろーが全国各地のお茶屋さん・お茶カフェを巡り、その特徴や違いをご紹介します。
こちらのコーナーでは抹茶の一大ブランドでも有名な京都府「宇治茶」にフォーカスしてご紹介します。
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京都 宇治「福寿園 宇治茶工房」とは
サントリーのペットボトル緑茶飲料「伊右衛門」と言えばだれもが一度は聞いたことがあるでしょう。福寿園初代当主の名前にちなんだこのブランド名「伊右衛門」はサントリーとのコラボレーションによって開発され、2004年に発売され大ヒット商品となりました。
株式会社福寿園さんは、1790年創業の京都府木津川市に本社を置く製茶会社で、今や北海道~九州まで全国各地はもちろん、シンガポールやロシア・ベトナムなど海外まで百貨店を中心に販売店がある大規模な製茶会社です。
本社は京都府木津川市にありますが、抹茶の本場宇治市にも「宇治茶工房」「宇治喫茶館」「宇治茶菓子工房」と3つの店舗があります。
今回はその中でも宇治茶工房としてお茶作りからお茶の楽しみ方まで学ぶことができる「宇治茶工房」へお邪魔しました。
1階はお茶関連商品の販売スペースと資料館があり、2階はお茶の体験施設及び、お茶の料理や甘味を味わう事ができる喫茶所「福寿茶寮」があります。



「福寿園 宇治茶工房」のアクセス
宇治には宇治川の東側にある「京阪宇治駅」と西側にある「JR宇治駅」の2つの駅があります。宇治茶工房は川の東側にありますので、最寄は「京阪宇治駅」になります。
「京阪宇治駅」を出て南へ真っすぐ、宇治川のほとりに沿っている国道247号線、通称「朝霧通り」を南下し、「朝霧橋」を超えた先に工房が見えてきます。
営業は午前10時からと少し早めからオープンしているので、時間がタイトになりがちな観光客の方にとっては嬉しいですね。
広い駐車場も完備しているので、車でのアクセスも問題ありません。
お店へお邪魔します
まず玄関の看板です。2階にある福寿茶寮のお品書きが出ていました。
こちらは1階の様子です。宇治茶の関連商品が販売されています。
そして奥にはこちらの工房の特徴の1つ、「宇治資料館」があります。こちらの資料館は出入り自由で、製茶機の展示をはじめ、宇治茶の歴史やお茶の製造工程を学ぶ事ができます。
こちらは「蒸し機」の展示で、昭和中期の製茶機械だそうです。実物を見ると迫力があり、歴史を感じます。
こちらは「宇治七名園」の説明です。室町時代、将軍足利義満は後に「宇治七名園」と呼ばれるすぐれた茶園を宇治の地に作りました。この工房がある場所は七名園のうちの1つ「朝日園」があったとされる場所だそうです。
七名園の中で唯一現存しているのが「奥の山園」だけになりますが、他は石碑などが残っているそうです。
資料館で宇治茶について学習した後は2階へ行って、体験と実食をしてみましょう。
2階の工房は複数の工房に分かれていて、石臼での抹茶づくりや手もみ茶づくりなどが体験できます。
有料ですが、自分で挽いた抹茶をその場で点てて頂く体験ができるのは非常に貴重な経験になると思います。各種体験は事前予約がおススメですが、当日の申込でも対応して頂ける場合もあるそうです。
続いてこちらが「福寿茶寮」です。お茶の料理や甘味を味わう事ができる喫茶所です。
玄関には「宇治茶カフェ」認定店の証が置かれていました。
2階なので景色が良く、のどかな宇治川の風景を眺める事ができます。
お店に入るとまずウェルカムティーを頂けます。
訪問した日は「宇治の朝 かぶせ茶」という商品でした。新芽が開く頃に茶樹に軽く覆いをし、新芽を育てたお茶を使用しています。
まろやかな味わいと滑らかな味わいは静岡茶とは全く異なります。
またこちらのお店では器にもこだわっていて、全て朝日焼を使用しています。朝日焼は、お茶文化の中心地として知られる京都・宇治にある窯元で、宇治茶の栽培が盛んになるにつれ、茶の湯向けの陶器が焼かれるようになったそうです。
上品で、お茶の色合いが映えます。



「福寿園 宇治茶工房」のメニューは?
メニューのご紹介です。お茶は抹茶・玉露・煎茶の3種類がラインナップされ、甘味は抹茶パフェやフロートなどの洋風スイーツから、あんみつやぜんざいなどの和スイーツまで、宇治茶を使用した商品が、期間限定商品含めて数多く揃っています。
こちらはお茶を使用した料理です。静岡でも「茶そば」は有名ですが、「にしんそば」などは聞いたことがないので京都ならではの特徴だと思います。
期間限定の商品も多く、夏の訪問時はかき氷も提供されていました。



本日のオーダーは?



抹茶アイス ¥600
抹茶アイスに五色豆が添えられており、洋風せんべいのヴァッフェルとともに頂きます。濃厚な宇治抹茶の旨みや苦みが感じられる抹茶アイスは非常に滑らかで深い味わいです。
ヴァッフェルは要するにワッフルだと思いますが、アイスと対照的なサクッと食感を生み出していてアクセントになっています。五色豆も彩りが鮮やかです。
暖かいほうじ茶もセットになっている点も嬉しいですね。
グリンティーフロート ¥600
冷たいグリーンティーに抹茶アイスを浮かべたグリーンティーフロートは夏の暑い季節にピッタリな一品です。グリーンティーそのものにも甘みがあり、抹茶アイスと共に宇治茶の濃厚な旨味・甘みを感じられるドリンクです。
少々感じるガリガリ食感はまさにフロートそのもの。宇治散策で疲れた体にしみ込む甘さです。



まとめ
今回は京都府宇治「福寿園 宇治茶工房」さんをご紹介しました。
「伊右衛門」ブランドでも知られる京都の超有名製茶会社さんの工房を訪問させて頂きました。資料館や体験工房をはじめ、正に見て・食べて・体験して宇治茶を全身で感じて学べる施設だと感じました。
福寿園さんはお茶のPRや情報発信に非常に積極的に取り組まれており、本社京都府木津川市には「CHA遊学パーク」という茶園も併設する大型の体験施設も運営されているので、次回はそちらにもお邪魔してみたいと感じました。
福寿園さんは「茶をCHAと捉え、Culture(文化)・Health(健康)・Amenity(快適)を創造するティーライフ創造企業」を目指し、国内だけでなく広く海外にも日本の京都宇治の文化を発信されている点が素晴らしいと感じました。



「福寿園 宇治茶工房」の基本情報(駐車場・営業時間など)
住所 |
京都府宇治市宇治山田10番地
|
電話 | 0774-20-1100 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 月曜 |
アクセス | 京阪宇治駅より車3分 |
駐車場 | 有り |
MAP |
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