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【銀篭園流 さつま芋の定植がほぼ完了】各畑の状況とさつま芋の定植時に注意すべきポイント3つ

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6月の作業の進捗と銀篭園の各畑の状況

先月の農作業の報告では一部、苗の定植(植え付け)を始めたことをお伝えしました。

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6月も半ばをすぎ、銀篭園でもさつま芋の苗を植え付けが大体完了しています。

大体・・・と言いますのは、先日以下の記事でご紹介した、第一の畑と第二の畑は完了しているのですが、第三の畑(長靴型の畑)が実はまだ準備ができていません。

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この畑ではもともと、祖父がお茶を植えていたのですが、近年は管理が出来ていなかった事もあり大掛かりな開墾作業が必要となりそうな状況なのです。

そういった状況なので第三の畑に関しては全面の定植は難しいかもしれませんが、来年以降を見据えて、その一部でも植え付けが出来れば良いかなと思っています。

目次

第一の畑と第二の畑の状況

まず第一の畑ですが、現状はこのようになっています。

先月の写真を比較して頂ければお分かりかと思いますが、気温の上昇に合わせて苗も急成長を見せています。
別角度でもう1枚。まだまだ小さな苗ですが、夏には土が見えなくなるほど生い茂ってくれるはずです。

手前側に一部、パープルスイートロードを植えています。

お次は第二の畑。

こちらもマルチシートを使用した畝(うね)と使用していない(藁を敷いています)畝の2パターンで定植しました。

第一の畑より後に植えたので、比較的まだ小さいですね。

別角度です。畝が真っすぐ作れていますが、一度耕運機で土を起こした後、鍬(クワ)で修正をしています。大型のトラクタであれば簡単に作れるかもしれませんが、手作業は手間と時間が掛かります。

定植時に注意すべきポイント3つ

1.土質とマルチシート

細かく注視して頂けるとお分かりかと思いますが、第一の畑と第二の畑では土質が異なります。
第二の畑の写真だと分かりやすいですが、こちらの畑は砂質土です。

以下、土質にとそれぞれの特徴についてまとめられていますのでご確認下さい。

一部抜粋:https://ameblo.jp/okada-nouen/entry-12346026547.html

さつま芋は一般的に排水性の良い砂地が適すると言いますが、粘性土の方が美味しいさつま芋ができる、と言う人もいます。

この地質によって影響を受ける部分の一つが「温度」になります。
一般的に砂地の方が温度が上がりやすいので、砂地であれば早い時期に植え付け、収穫が出来ますし、マルチシートを使えばさらに成長を促進することが出来ます。

ちなみにこちら第一の畑の比較写真なんですが、同時期に植えてもマルチシートの有無でこれだけ成長に差が出ます。

ただ一方、砂地の場合、遅い時期に暑くなってからマルチシートを使用しても地温が上がりすぎて逆に生育に悪影響が出る場合があるので注意が必要です。

2.水かけ(雨)のタイミング

6月は梅雨の時期になりますが、この時期に植え付ける際に重要なのがです。
先ほど畝(うね)立てについて書きましたが、雨の後に畝立てをすると効果的です。特に畝が崩れやすい砂地の場合、影響は顕著に現れます。

また植え付け時には水をたくさん掛けますが、その後1週間程度は基本的に水掛けをしません。(あまりに日差しが強くて葉がダメになりそうな時は掛ける必要があります。)
萎えさせることで発根を促すので、極力水は掛けないようにしています。言わば、さつま芋が本来持っている生命力を引き出す為に必要な過程ですね。
熱くなる日が続くと心配ですが、雨の晴れ間に植え付けが出来るとベストなので天気予報が重要ですね。

3.害獣対策

こちらも前回の記事で書いた内容ではあるんですが、収穫時だけではなく、実は定植時から害獣との勝負は始まっています。
こちらの写真をご覧ください、何かお分かりでしょうか。

なんだろう?真ん中に穴のようなものが見えるけど!?

人がこのような小さな穴を根元に掘ることはしませんので、タヌキやハクビシンなどの何らかの害獣が掘り起こした可能性が高いです。

アップにするとこちら。
中央の太い根っこのように見える部分が今後成長してさつま芋になる部分ですが、掘り起こされています。

この時期、既にさつま芋の原型は出来ているんだね!

害獣対策のネットを張るなどして対策をしなければなりません。

まとめ

今回は現在の農作業の進捗状況と合わせて、さつま芋の定植時に気を付けるべきポイントを整理してみました。
ただ、細かい部分は各地域の気候や地質などによっても受ける影響は大きいと思いますので、それぞれの土地で適した方法を模索する必要があり、自然が相手では完全完璧な方法は無いと考えています。
来年は今年より、より上手に出来るようにトライ&エラーを繰り返しながら挑戦し、改善していきたいと思います。

また定植が終わったからといっても害獣との戦いや第三の畑の整地など、まだまだやらなければならない事は数多くあります。

皆さんに少しでも多くの美味しいさつま芋をご用意できるように今後も頑張ります!

最後に同じ「ヒルガオ科」のアサガオとさつま芋のツーショットです。

次回の農家日記、農作業の進捗報告をご期待ください。

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この記事を書いた人

日本最古級の干し芋農家『銀篭園』。
干し芋の発祥地『静岡』で江戸時代から12代続く伝統農家です。
こだわりの干し芋を心を込めて皆様にお届けします。

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