日本一のお茶処・お茶の産地である静岡県。ボトル飲料のお茶も数多く販売されています。
そんな疑問にお答えすべく、静岡の元お茶農家のぎんろーが静岡茶を使用したボトル商品を実飲レビューを交えてご紹介します。
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伊藤園「新緑」とは
今回は「株式会社 伊藤園」さんの「新緑(しんりょく)」をご紹介します。
伊藤園さんと言えば皆さんご存知の大手飲料メーカー。本ブログでも特徴的な緑茶ボトル飲料をご紹介してきました。
さすが大企業というだけあって、生産地も静岡~奈良や鹿児島や熊本などの九州まで全国各地に広がり、幅広い地域に契約農家さんがあります。
そんな伊藤園さんから2018年5月に発売されて以降、発売から僅か3ヵ月で2400万本を出荷する大ヒットとなっている緑茶ボトル飲料、それがこの「新緑(しんりょく)」です。
今回はその味の特徴・大ヒットした魅力を実飲レビューしてきたいと思います。
基本情報
茶葉産地 |
国産
|
購入価格 | ¥130 |
購入場所 | 静岡駅 |
内容量 | 470ml |
製造者 | ー |
販売者 | 株式会社 伊藤園 |
MAP |
伊藤園「新緑」を実飲レビュー
まずそのパッケージですが、商品名の「新緑(しんりょく)」のイメージそのままに、春の日差しを浴びて伸び始めた新芽のような鮮やかな黄緑色をしています。
また均一な色ではなく、グラデーションとなっている点も特徴的ですね。
パッケージには「一番茶100%」の記載があり、その下には一番茶に関する解説が書かれています。
過去のレビュー記事もご覧いただければお分かりの通り、ボトル飲料に使用されるお茶は夏~秋に収穫され、一番茶に比べて比較的単価も安い「二番茶・三番茶」を使われる事が多いです。
それでもお茶処静岡には敢えて一番茶を使用する事で差別化しているボトル飲料も数種類発売されています。
しかし国内最大手である伊藤園さんから発売されるのは一つの大きな転換点・ターニングポイントのような印象を受けます。
またここで疑問となるのが「なぜ敢えて一番茶100%にこだわったのか?」という点。
詳細は伊藤園さんの開発ストーリーもご覧いただければと思いますが、今まであまりターゲット層ではなかった20代~30代女性に訴求できるよう、「苦味・渋味を抑えて緑茶本来の甘味を引き出し、清々しい香りが感じられるもの」とする為に一番茶にこだわったそうです。
今までは一般的に「ボトル緑茶=安いお茶」というイメージが強かったと思いますが、これからはこだわりやプレミアム感のある緑茶飲料が支持される時代になってきていると思います。
側面には相変わらず伊藤園さんのこだわりである俳句が。これに関しては変わる事のない安定感を感じます。
またもう一つの特徴が容量470mlという点。一般的な500mlのペットボトル飲料と比較して小さめな容量とすることで、ターゲットである女性客の鞄やバッグにも入りやすく、持ち歩きし易いように配慮されているそうです。
ボトル底面。伊藤園さんのメジャー商品「お~いお茶」と比較して、より鮮やかな緑色で、茶色~琥珀色がかっていません。この辺は一番茶を100%使用している影響も出ていると思います。
実際に湯飲みに注ぎ、実飲レビューをします。
水色はやはり一番茶らしい鮮やかな黄緑色をしています。
一方、香りの方はそれほど強くなく一般的なレベルの印象を受けました。一番茶を急須で頂くと、特徴的な芳醇な強い香りがしますが、そこまで求めるのは酷なのかもしれません。
お味の方は、商品コンセプトの通り苦味が少ない、というよりはほぼ無し、と言った方が近いかもしれません。その分お茶の旨味や甘みが前面に押し出されている印象です。
爽やかなパッケージの印象そのままの、スッキリとした味わいです。
まとめ・感想
①特徴まとめ
☑ 一番茶を100%使用
☑ 内容量は470mlと少なめにして持ち運びやすさを重視
☑ 苦味・渋味を排除し、甘みのあるテイスト
②良い点(ここが〇)
●商品ラインナップが豊富な大企業らしく、ターゲットを明確にした商品。
●一番茶を使用してお茶の旨味・甘みが感じられる。
③惜しい点(ここが△)
●新茶らしい香りがあると尚良。
④評価チャート
⑤まとめ
お茶の消費量が減っていき、お茶離れが深刻化する日本で、敢えて若い世代にお茶の旨味・甘みをアピールした伊藤園さんの新しい挑戦を象徴する商品です。
戦略が見事に功を奏し大ヒット商品となっています。
持ち運びしやすいように量を減らしたことで結果的にコストも抑えられて、一番茶100%ですがコスパにも優れていると感じました。
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